抗糖化コラム

糖化の兆候

食後2時間での空腹感は糖化のサイン

食後2時間での空腹感は糖化のサイン実は糖化が進んでいるということを判断できる兆候があります。それは、「食後2時間ぐらいで空腹感を感じる」場合です。 晩御飯を沢山いただいたのに、夜寝る前にお腹が空いてしまい、またお腹いっぱいに食べてしまったなんてことありませんか?普段の健康診断で問題が見当たらなくても、食後2時間くらいでお腹が空く場合は、糖化の危険信号だと思って注意をしましょう。

血糖が下がった時、まず最初に体に起きる兆候は「空腹感」です。低血糖は生体にとっての危険信号ですから、何か食べないといけないぞ、というサインを送っているのです。では、満腹感を感じたにもかかわらずなぜ2時間後くらいにすぐ空腹感を感じるほど血糖が下がってしまうのでしょうか?

下にわかりやすい図を出しました。Aは常に糖と炭水化物が多い食事をしている場合の血糖値の推移モデルです。一方Bは野菜が豊富でゆっくりよく噛んで食べる食事をしている場合の血糖値の推移モデルです。

食後2時間での空腹感は糖化のサイン

インスリンの大量分泌をもたらすような食事のあり方を示しています。食後30分ほど経過すると次第に血糖値が上がり始め、インスリンが分泌されますが、このパターンだとインスリンが少し遅れて分泌され、しかも過剰に分泌されてしまい、その結果、血糖値が急に下がり始めて低血糖となって空腹感が刺激されてしまうのです。

空腹で血糖値が低いときほど、体は栄養を吸収しようと待ち構えています。ここで甘いお菓子や、手軽にさっと食べられるからと菓子パンやハンバーガーとフライドポテトなどのジャンクフードなどに手を出せば、血糖値は急上昇します。

すると、体内のブドウ糖を代謝するためにインスリンが大量に分泌されて、一挙に処理します。その結果、インスリンの作用によって体は再び低血糖、空腹の状態に逆戻り。これを繰り返すことによって、図のように高血糖と低血糖を乱高下して、糖化を促進する最悪の状態になるのです。

血糖値を緩やかにあげる食生活を

血糖値を緩やかにあげる食生活をこれまで見てきた通り、急激な血糖値の上昇とインスリンの大量分泌を交互に何度も何度も繰り返すと、糖化が過度に進行してしまい、なんと怖いことにインスリンの効果が効かなくなってしまうのです。

これはインスリンを生成している膵臓にあるランゲルハンス島のなかにあるベータ細胞が破壊されてしまうからです。このインスリンが効かない状態を「インスリン抵抗性」と言い、糖尿病をはじめさまざまな病気を引き起こすのです。

ですから、糖化リスクを減らすためには、食物繊維の豊富な食事を朝昼晩にゆっくりよく噛んで食べ、血糖値の上昇を緩やかにしてあげることが大切なのです。逆に食事をしたのにすぐお腹が空いてしまう、これは糖や炭水化物の多い食生活によってもたらされる糖化リスクなのです。