抗糖化コラム

抗糖化作用をもつお茶

コラーゲンの糖化を抑制してくれるお茶

食べる順番が大切」や「果物は先に食べても大丈夫」では、食物繊維の豊富な野菜や海草、果物を積極的に摂ることが糖化リスクを下げる鍵であると説明してきました。ここでは、そのほかの食材として、「お茶」についてご紹介します。

まずは、コラーゲンの糖化を抑えてくれるお茶についてです。柿の葉茶、クマザサ茶、グアバ茶、シソ茶、甜茶、ドクダミ茶、ルイボスティーには、糖化を抑える働きが確認されています。

コラーゲンの糖化を抑制してくれるお茶みなさん「コラーゲン」という名前はご存知だと思いますが、そのコラーゲンとは、私たちの体の中で、皮膚や血管、臓器などに最も広く存在しているタンパク質のことです。

コラーゲンと糖化の関係については、「糖化と美肌」で詳しくお話ししました。肌のハリを保っているのは、真皮にあるコラーゲン繊維とエラスチン繊維です。この2つの繊維が網の目のようにうまく張り巡らされ、ベッドのスプリングのようになって肌に弾力性をもたせているのです。コラーゲンもエラスチンもタンパク質の一種です。これまでにお話ししてきたように、糖化はタンパク質や脂肪が「糖」と結びついて変性・劣化する生体反応のこと。糖化はこれらの繊維の構造を破壊してしまう怖い生体反応です。

同志社大学大学院アンチエイジングリサーチセンターでの実験において、柿の葉茶、クマザサ茶、グアバ茶、シソ茶、甜茶、ドクダミ茶、ルイボスティーには、生体内においても抗糖化作用があることがわかったのです。

長く毎日続けることがコツですが・・・

長く毎日続けることがコツですが・・・お茶は飲み慣れてしまえば、お水と同じで普段から煮出したものを水筒に入れて仕事中やランチでちょこちょこと摂ることもできます。日本人はお茶を飲む習慣はありますが、実際、忙しい毎日のなかでお茶の飲用を習慣化できる人はそう多くないかもしれませんね。また、これらのお茶にはクセがあるため飲みにくいという方もいるかもしれません。

先ほど挙げた7つのお茶のもつ抗糖化作用、つまり糖化を抑制する効果は、コラーゲンを抑制する効果は比較的強いことが分かっていますから、食べ過ぎたり、飲みすぎたりした時に飲むようにするだけでも長い目で見れば、これも将来に大きな差を生む大切な飲用習慣とも言えます。

食べる順番が大切」では糖化リスクを下げる食べ方について、「果物は先に食べても大丈夫」では果物を積極的に摂ることについて、「異性化糖の糖化リスクはブドウ糖の10倍以上」では異性化糖の摂取をなるべく避けることについてお話をしてきました。糖化リスクを下げる抗糖化な「食」の生活習慣は、まずはこれらが本流であり、基本となります。先ほど挙げた7つのお茶の飲用習慣も含め、できることから少しずつ始めていくことが大切です。